2011.11 設立記念シンポ

センター設立記念シンポジウム

「京都府産業廃棄物3R推進会議」開催のご報告  

 

                                              

 平成23年11月22日、産業廃棄物の減量・リサイクルに係る課題や情報の共有化を図り、各業界間の連携を強化するとともに、京都府産業廃棄物減量・リサイクル支援センターが設立されたことを記念して、シンポジウム「京都府産業廃棄物3R推進会議」が京都リサーチパーク・バズホールにおいて、参加者170名を得て盛大に開催されました。

 

 

◇講演概要◇

 

挨拶

 

 挨拶の中で服部会長から、持続可能な社会の構築に向け、資源を大切にし物質が循環する社会への転換が重要な課題であり、廃棄物の3Rの推進に貢献していくため、支援センターは京都ならではの産学公連携組織として設立されたものであり、今後関係者の意見・助言を得て、事業を推進していきたい旨のお話がありました。            

    

  

 

 また山内副知事から、産業廃棄物の減量・リサイクルを総合的にコーディネートする支援センターの設立に京都府としても尽力してきたこと、今後も循環型社会、低炭素社会という理想を掲げ、オール京都の力を合わせて取り組んでいきたい。府としてもより良い循環型社会構築に向け支援センターに対し財政的・人的支援を行う旨のお話がありました。

 

 

特別講演「大震災を踏まえた循環型社会のあり方」

             

         

                                 

 

 

 特別講演として、京都大学環境科学センターのセンター長 酒井伸一教授に講演していただきました。講演では、東日本大震災直後から研究者で構成するタスクチームを立ち上げ、自ら現地入りをするとともに、積極的に震災廃棄物対策に関する提言、助言を地元や政府に行ってきた経験から、震災廃棄物の深刻な現状や課題などについてお話があり、震災廃棄物対策は日本全体の問題であることは勿論、世界共通の問題となってきているとの認識が示されました。また循環型社会については、最終的には天然資源の消費抑制と環境負荷の低減がターゲットであり、廃棄物全体として、3Rを基本に中間処理や最終処分も視野に入れた政策デザインが必要であると述べられました。

  ※詳しい講演内容は、ページ一番下の別添資料1を参照ください


      講演「京都府産業廃棄物減量・リサイクル支援センターの

設立趣旨と役割」

  

 

  支援センターの新井センター長から講演があり、産業廃棄物の減量・リサイクルを推進するための支援策をより効果的にするため、京都府内の産業界、処理業界、大学、行政機関が集まり議論を重ね、支援センターの設立に至った経緯について説明されました。また減量・リサイクルを推進していく上で、排出事業者や処理業者等関係者間の相互理解を深め、より良い関係を築くことが極めて重要であり、支援センターはそのためのネットワーク機関としての役割を果たしたい旨述べました。

 

 

「ゼロエミッションに向けた実践例と期待される効果」

 

 ◇産業界から◇

 

 日本写真印刷㈱総務部環境インフラグループ・チーフエキスパートの麻埜豊彦氏は、日本写真印刷㈱におけるゼロエミッションに向けた取組事例(社内の分別収集の向上に向けた工夫や、組織的な管理体制を構築するための取組等)を紹介されるとともに、適正処理確保や安全対策等リスク管理の観点から、廃棄物の委託等を適切に管理することの重要性を述べられました。

 またリスクを防止し、ゼロエミッションを推進していく上では、委託する廃棄物処理業者とのパートナーシップの構築が必要不可欠であり、排出側・処理側が相互に情報を提供しあえる良好なコミュニケーションを保つことが重要であると述べられました。

   
   

 

◇処理業界から◇

 

  (社)京都府産業廃棄物協会の石田捨雄氏は、まず廃棄物の適正処理を確保するためのポイント(正しい契約・マニフェスト管理・廃棄物処理法の確認・適正処理実施の確認)を指摘するとともに、排出事業者が取り組むべきテーマとして、適正処理、発生抑制、再資源化・リサイクルについて述べられました。

 3Rの効果としては、処理費用の削減にとどまらず、生産コスト削減、社員意識向上、CSR活動等にも寄与するものであること、3R活動に取り組むためには、社員教育の徹底や業務の中、製品の設計・製造の段階からの取組が重要であること、そして廃棄物を集積する段階で分別を徹底することが何より重要であると述べられました。

 

「産業廃棄物行政の今後の展望」

 

 

◇京都府◇

 

 京都府の越智広志氏からは、現在検討中の「京都府循環型社会形成計画」について、低炭素社会・自然共生社会・大震災に端を発するエネルギー問題等相互に関連しながら、循環型社会の目指すべき姿を描く必要がある旨説明がありました。

 また今後の施策展開として、「3Rの推進」、「資源化の仕組みつくり」、「廃棄物処理のルールとマナーを守るまちづくり」を挙げ、支援センターに対しては、資源化の技術支援、産学公連携のコーディネートが期待されると述べられました。

 ◇京都市◇

 

 京都市の田辺範雄氏からは、「第3次京都市産業廃棄物処理指導計画」について説明があり、計画策定のポイントとして、排出事業者責任の徹底と優良な処理業者の育成を掲げ、排出事業者への指導の充実、リサイクル施設情報の提供、処理業者情報の公開の推進等の施策について説明がありました。 

 また排出事業者、処理業者、市民、京都市のそれぞれの役割にも触れ、産業廃棄物の正しい知識の普及や積極的な情報公開の重要性について述べられました。

  

ディスカッション

 

 

  

 講演いただいた4名の方々に壇上に上がっていただき、聴衆の方々とのディスカッションを行いました。

  ディスカッションでは、まず補助事業の今後の動向や支援センターの周知活動について質問があり、新井センター長から、補助事業については好評を得ており京都府とも相談し今後も継続したい。周知活動については関係団体の協力を得て積極的に行いたい旨の説明がありました。

 また処理業者の優良制度について質問があり、京都市の田辺市からは、国とのダブルスタンダードではなく、処理業者の実態や排出事業者にPRできる独自取組等について提供できるようにしていきたい旨、京都府の越智氏からは、処理業者の得意分野など排出事業者が選定する際に役立つ情報を支援センターを通じ提供できるようにしていきたい旨の説明がありました。

  

 

シンポジウムを終えて

 

 この度のシンポジウムは、産学公の各分野の方々からの講演をもとに、たくさんのご意見を頂戴し、また今後の課題も発見できる大変有意義な時間となりました。

 当センターといたしましても、循環型社会構築や3R活動の普及に向けた情報発信基地としての役割を果たすべく、なお一層の努力をして参りたいと思っておりますので、皆様方の温かい御指導・御協力をお願いいたします。

 最後になりましたが、今回のシンポジウム開催にあたり、ご尽力いただきました関係団体の皆様、

またお忙しい中ご出席を賜りました皆様方には、心より御礼申し上げます。

 

                                      

 


 

 

 <別添 1>  特別講演「大震災を踏まえた循環型社会のあり方」

          講師:京都大学環境化学センター センター長 酒井伸一教授

 

 東日本大震災発生直後から研究者で構成するタスクチームを立ち上げ、震災廃棄物対策について助言提言、マニュアル作成などを行ってきた。東日本大震災の廃棄物問題の特徴としては、

・津波による行方不明者の捜索、私有財産の確認等に相当な時間を要し廃棄物撤去が遅れたこと

・震災廃棄物の量が、日本全体のごみ発生量の半年分に相当する膨大なものであること

・海水を被り塩分を含むことから塩化水素、ダイオキシン対策が必要であったこと

等である。そうした中でも当初からリサイクルを視野に入れた対策を実施するという努力がなされている。

 しかし、何と言っても今回の最大の問題は放射能汚染廃棄物問題。放射能のクリアランスレベル以下の廃棄物であっても受け入れが拒否され広域的処理が難航している。東京都は率先して受け入れを開始したが、震災廃棄物は全国が協力し広域連携により処理すべきであり、関西も目を逸らしてはならない。

 循環型社会とは、廃棄物の発生が抑制され適正な循環が促進され、適正処理が確保される社会。最終的には天然資源の消費抑制、環境負荷低減の二つがターゲット。3R(発生抑制、再使用、再生利用)、次いで処理・処分の順で廃棄物処理を考える。最終処分量はここ20年で1/4と劇的に減少したがゼロにはできない。最終処分せざるを得ない廃棄物は必ず残るため、処分地も視野に入れた政策デザインが不可欠。

 廃棄物処理によりCO2は排出されるが、ごみ焼却の熱利用によりCO2は削減される。温室効果ガスについては、間接効果を含め社会全体でCO2を排出しない社会をデザインしなければいけない。また資源制約も重要。レアアース等金属資源の枯渇性を考慮し小型電子機器のリサイクルにも取り組んでいく動きがある。

 リサイクルと同時に適正な廃棄物管理も大切。15年前日本はダイオキシンの世界最大の発生国だったが今では、97%もの削減を達成した。しかしPCBはまだ難しい課題が残っている。

 PCB処理施設、最終処分場等は立地地域の住民の負担が大きい一方、他地域の住民の関心が薄れている。廃棄物問題は、放射能廃棄物を含め全体として心配りが必要。立地地域外の人々の想像力、間接的配慮が求められている。

 災害廃棄物は今後相当な時間をかけて取り組まなければならない日本全体の問題であり、かつ世界共通の課題となりつつある。

 放射能汚染の問題はある意味究極の廃棄物問題であり、循環型社会とどう両立させるか大変な知恵が必要。また大量のごみの発生は途上国を含め世界共通の課題。21世紀は3Rが社会システムの基本とならざるを得ず、その基盤作りが競争条件となりつつある。環境と核にした知の競争が国際的にも始まっており、新たなチャレンジが求められている。

 

    開催時のチラシはこちら

 

 


【その他セミナー開催報告】

 
               
 

 2017.02

 

 廃棄物減量化講習会

 
               

 
               

 2014.10

 廃棄物減量化講習会

 
       
 

 

2014.06

 

 廃棄物3R推進シンポジウム

 

 

 
       

2013.10

 廃棄物減量化講習会

 
               
 
               

 2012.09

 廃棄物減量化講習会

 

 

 

 

 

 

 

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